画材のテレピン油で溶いて使用しています。

テレピン油(テレビン油、ターペンタインともいう)は、
松ヤニを蒸留して精製される揮発性油です。
テレピン油は長時間空気に接すると黄変し粘度が増すという特性がありますが、
僕はこのような小瓶で使用しているためか、今のところ黄変したことはありません。
使う分だけをスポイトで塗料皿に出して使用しています。
使っているのはクサカベ社の製品ですが、これはたまたま購入しただけで、
ホルベイン社のものでもいいと思います。
このテレピン油、エナメル溶剤よりも揮発が早いのですが
ふき取り作業中に揮発した分、何度か足さなくてはならず、
もう少しゆっくり揮発するものがあるといいなぁと思っていました。
そこで、画材としては同じような用途で使用される
ペトロールを使用してみることにしました。
ペトロールは石油から精製される揮発性油です。
店頭で特徴を読んでみると、完全乾燥までの時間はテレピン油より少し早いが、
揮発はやや緩やかとのこと。
そして、油脂や樹脂に対する溶解力はテレピン油に比べてやや弱い。
・・・溶解力が弱いというのが気になりましたが、
エナメル塗料を溶かすくらいなら問題ないかな?

テレピン油がクサカベ社だったので、
ペトロールはホルベイン社のものにしてみました。
値段は両社ともにまったく同じだったんで、
「低毒性」の文字に惹かれてこちらを購入。
ペトロールでエナメル塗料を溶いてみたところ、
ダマもできず、問題なくシャバシャバにできました。
スミ入れしてみた印象は、
テレピン油で溶いたときよりも流動性が高く、
すーっと流れてなかなか良好♪
揮発もテレピン油より確かに遅い気はしますね。
塗料濃度があまり変わらないので使いやすいかも。
そしてスミ入れ乾燥後。
ペトロールでスミ入れのはみ出し部分を軽く拭いてみました。
きちんとエナメル塗料は拭き取れましたが・・・
問題発生。

ラッカー系の塗料まで少し拭き取られているようです。
ツヤがなくなってしまいました。
綿棒を見ると、確かにラッカー塗料の赤色が拭き取られています。

強くこすってはいないんですけどねぇ・・・。
同じ石油系だからかなぁ?
じゃあ、いつものテレピン油で拭いてみよう。
黄色の丸内はペトロールで拭いたところで、
それ以外をテレピン油で拭いてみました。

エナメル塗料はもちろん拭き取れています。
そして、ラッカー塗料は拭き取られている印象はありません。
綿棒を見ると、こんな感じでした。
スモークのグレーがごくわずかに赤みを帯びているように見えます。

少しラッカー塗料も取れているのでしょうか。
でも塗膜のツヤは失われていないので、問題ないレベルでしょう。
ということで今後は・・・
スミ入れを流し込むときはペトロール、
拭き取るときはテレピン油、
という使い方でいこうと思います。
・・・あ。
結論を出してから言うのもなんですが・・・
メーカーが違うと、また結果が違うんでしょうかね?
それはまた今度、機会があれば実験してみましょう。
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私はもっぱらペトロール使用してました。
ラッカー塗膜までもってかれてたとは...
そこまでよくみてなかったなぁ...
参考になります
半光沢だとそれほど目立たないのかもしれません。
一応、テレピンでもわずかに拭き取られるようですが、程度が弱いようでした。
ペトロールは石油系なのでラッカーと馴染みやすい?のかな?と憶測してますが。
でもメーカーが違うと結果も違う可能性があります。
クサカベのペトロールも試してみたいですね。
スモークの希釈についてですが・・・
すみません、結構、適当にやってます(汗)
ただ、一般的なスミ入れの濃度より少し濃いかもしれません。
スモークは半透明であるため、
調色しなくても自動的に下地の色を濃くしたような
スミ色になる点が便利です。
反面、半透明であるため、
薄めすぎるとスミ色がほとんどわからなくなるので、
自然と濃い濃度になります。
感覚的には、通常は塗料1:油10ぐらい?
いつも感覚的に薄めてるので正確には答えられず申し訳ないのですが、
スミを流したときに
「下地の色を濃くしたようなスミ色に見える」ような濃度を狙ってます。
ただ、その濃度も、濃くしたいところと薄くしたいところで
適度に薄めたりしてます。
答えになってなくてすみません。
最近、ガンダムマーカーからエナメルの墨入れに初挑戦し、その際にホルベイン社のペトロールで拭き取ったところ同じような現象になりました。
他にそのような例がネットでなく、ようやくこちらに辿りつきました。試したところ、塗装面だけでなく、成型プラも溶かしているみたいです。
クサカベのペトロールも同じような感じでした。
テレピンでは大丈夫ですか?
模型店に相談してもそんな筈はないと言われてしまい、旧にこのような書き込みですみません。
「テレピンでは大丈夫ですか?
模型店に相談してもそんな筈はないと言われてしまい」
・・・うーん、「そんなはずはない」ってことはないと思いますよ。
僕の経験からいっても「テレピンなら絶対に大丈夫」とはいえませんので。
テレピンでも、強く綿棒でこすった場所なんかが、
塗膜まで持っていかれたことはありますから。
特に、エッジなど尖った部分の塗膜が顕著です。
しかし、個人的な意見として、
テレピンのほうがぺトロールよりは
塗膜の剥がれは少ないような気はしています。
あくまで、自分で使ってみての印象としてですが・・・
しかし、ここで忘れてはいけないことがあります。
それは、
そもそもぺトロールもテレピンも、
油絵具を溶かすための溶剤ってことです。
当然ですが「油」を溶かす力があるんですよ。
プラスチックも塗料も石油由来ですから、
多かれ少なかれ「溶かされている」と考えていいと思います。
ただ、溶剤の揮発性や浸透性によって、
その影響力が異なってくる、っていうだけだと思います。
当然ながら「揮発性が早く」「浸透性が弱い」溶剤なら、
下地を溶かすリスクが少なくなると思います。
僕の場合、その両方で使い勝手が良かったのがテレピンだった、
というわけです。
心配でしたら、プラモのランナーに塗料を塗って、
拭き取り実験をすることをお勧めします。
僕もたまにやります。面倒くさいですけどね・・・(^-^;
塗料は最低でも1日以上乾燥させます。
生乾きだとただの綿棒でもこすれば取れちゃいますからね。
とりとめもない感じで申し訳ないですが、
僕からお伝えできることは以上です。
雛さんの製作がうまくいくことを祈っています。
色々となるほどでした。
テレピンも買って試してみますね。
あとスモークも試してみたいと思います。
ありがとうございました!
ただ、いずれの溶剤の場合でも、僕の個人的な意見でしかありません。
実際に雛さんが使ってみると僕と違う感想を持たれることもあると思います。
結局、「自分に合ったもの」は使ってみなければわかりませんので、
試行錯誤の連続ですが・・・
お互い、楽しくがんばりましょう。(^^)/